第139回 ヨーロッパ音楽都市巡り パリ その8 シャトレ座(Théâtre du Châtelet)
2023年01月31日(火)11:00 AM
シャトレ広場にある2つの劇場のうち、先週は東側の市立劇場を紹介しましたが、今週は西側に建つもう1つ劇場、シャトレ座をご案内します。
1860年着工、1862年に完成致しました。1862年はちょうどガルニエが工事が始まった時期です。この時期は皇帝ナポレオン三世の時代で、当時のセーヌ県知事ジョルジュ・オスマン(1809-1891)によってパリ市街改造計画と一環として建てられました。

シャトレ座
当時より2,500席もの客席を誇る大きな劇場でしたが、オペラハウスというよりも、オペレッタがメインの劇場でした。現在では、オペレッタ、ミュージカル、バレエの他、オーケストラのコンサートも頻繁に行われていて、パリ管弦楽団(Orchestre de Paris)、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団(Orchestre philharmonique de Radio France)なども演奏しています。

シャトレ座入口
1979年に大規模な改築工事が行われ、1980年にはパリ市の管理下に入り、パリ音楽劇場(Théâtre Musical de Paris)となりましたが、1999年に再びシャトレ座の名前に戻りました。今もパリの中心1区セーヌ川沿いに建ち、パリ市民に愛されている劇場として活躍しています。
執筆:上月 光