第132回 ヨーロッパ音楽都市巡り パリ その1 歴史と街並み
いよいよパリ編に入ります。言うまでもなくフランスの首都で、ヨーロッパの政治、経済の最重要都市として現在も栄えていますが、文化、芸術の世界でも長くヨーロッパの中心地となってきました。文化、芸術のありとあらゆるジャンルで重要な役割を果たしてきましたが、音楽的にはルネッサンス以降、イタリアからパリへと拡がって行ったのです。

モンマルトルの丘の上からパリの市内を望む
まずは簡単な歴史ですが、フランク王国からカペー王朝、ヴァロア王朝を経て、1589年からはブルボン王朝が、絶対王政によって栄えました。しかし、1789年その圧政に耐えかねた一般民衆によってフランス革命が起き、ルイ16世は処刑されました。そして革命の中出現したのが、ナポレオン・ボナパルト(1769-1821)です。ナポレオンの時代、音楽の世界はちょうど古典派からロマン派への移行期で、ナポレオンの存在も芸術の世界に大きな影響を与えました。

コンコルド橋からセーヌ川とオルセー美術館
パリは、街の中心を優雅に流れるセーヌ川によって栄えてきましたが、特に中州のシテ島が発祥の地と言われています。現在もノートルダム大聖堂が鎮座していますが、2019年には大規模な火災が起きてしまい、大きなニュースとなりました。

ノートルダム大聖堂
また、世界に冠たる観光都市なので、エッフェル塔、凱旋門、シャンゼリゼ通り、モンマルトルの丘、ルーヴル美術館、オペラ座等々無数にありますので、見学には何日あっても足りないほどです。いずれにしてもあまりに有名な街ですので、多くの説明は要らないでしょう。来週から早速音楽都市のご案内を始めます。

シャンゼリゼ通りと凱旋門
執筆:上月 光