第71回 ヨーロッパ音楽都市巡り ベルリン2(博物館島)
政治、経済、教育、医療等、多種多様な側面を見せるベルリンですが、何といっても文化都市としてEUトップクラスの国際的な施設を数多く有します。まずは、代表的な美術館、博物館が集まる博物館島からご案内しましょう。

テレビ塔より博物館島
ベルリンで1番有名な大通り、ウンター・デン・リンデンですが、ブランデンブルク門から大聖堂まで、歴史的な建築物が立ち並んでいます。その大聖堂のあるシュプレー川の中州にあるのが、博物館島と呼ばれる世界遺産のムゼウムスインゼルがあります。
このムゼウムスインゼルは、1830年プロイセン王ヴィルヘルム3世の時代にベルリン王宮の前に旧博物館が建てられのが最初で、ヴィルヘルム4世が1841年に「芸術と科学のための地域」のスローガンのもと、その周りに次々に美術館、博物館が建てていったのです。
時代順に簡単に列記します。
旧博物館(Altes Museum) 1830年に建てられた新古典主義様式の歴史的建造物です。ギリシア神殿風の外観を持ち、アンティーク・コレクションが貯蔵されています。

旧博物館

旧博物館前獅子狩人像
新博物館(Neues Museum) 1855年に建てられましたが、戦争で壊滅的に破壊され、2009年に70年ぶりにオープンしました。古代エジプトのコレクションが有名です。

新博物館

新博物館エントランス
旧国立美術館(Alte Nationalgalerie) 1876年にヴィルヘルム4世によって開場した本格的な美術館で、古典主義から19世紀末の初期モダニズムまでの絵画を所蔵しています。

旧国立美術館

旧国立美術館正面
ボーデ博物館 (Bode Museum) 1904年に開場し、1956年初代キュレーター、ボーデの名前に変更されました。彫刻、ビザンティン美術品、メダル、コインが収蔵されています。

ボーデ博物館正面入口

ボーデ博物館内部
ペルガモン博物館 (Pergamonmuseum) 1930年に開場し、ギリシア神殿風のコの字型の建物に、古代ギリシア、古代ローマ、中近東、イスラムの美術品が収蔵されています。

ペルガモン博物館正面入口

有名なペルガモンの大祭壇
フンボルトフォーラム (Humboldt Forum) 2020年再建されたベルリン王宮内に開館しましたが、コロナ禍のため、デジタルで2020年12月にデジタルでオープンしました。
執筆:上月光