第67回 ヨーロッパ音楽都市巡り イタリア番外編10「シチリア島その1」
イタリア最大の島シチリアですが、首都のパレルモ(第55~57回)とベッリーニのカターニア(第43回)はすでにご紹介しました。しかし、それ以外にも魅力的なところがたくさんあります。まずはメッシーナから時計回りにシチリア島の海岸線を辿っていきましょう。
<メッシーナ>
まずはイタリア本土から1番近いシチリア島最東北の街メッシーナ(Messina)です。イタリア本土カラブリアとシチリア島のメッシーナの間をメッシーナ海峡といいます。なかでも1番短い部分は約3㎞ですが、そこに世界最長のつり橋、メッシーナ海峡大橋を架ける予定がありましたが、予算やマフィアの利権や地震の危険性によって、何度も中止になり、未だに工事が始まっていません。街のシンボルは、大聖堂と隣に建つ鐘楼です。大聖堂内部のパイプオルガンは有名で、鐘楼の巨大なからくり時計は毎日12時に動き出します。

メッシーナ港のマドンニーナの塔 後ろがイタリア本土山々

大聖堂と鐘楼と広場の噴水

大聖堂のファザード
<タオルミーナ>
メッシーナから海岸沿いにカターニア方面へ40㎞ほど南下すると、シチリア島を代表するリゾート地タオルミーナ(Taormina)があります。街のシンボルは紀元前1世紀に崖の上に建てられたギリシア劇場で、
伝説のダイバー、ジャック・マイヨールの映画「グラン・ブルー」の舞台としても有名です。2017年5月にはサミット(G7先進国首脳会議)が開かれ、安倍首相やトランプ大統領も訪れました。

ギリシャ劇場

タオルミーナギリシャ劇場客席

ギリシャ劇場より海岸線

タオルミーナの街並み

ウンベルト一世通りから海を望む

海岸線の夜景
執筆:上月光
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