第62回 ヨーロッパ音楽都市巡り イタリア番外編5 「シルミオーネ(ガルダ湖)」

第62回 ヨーロッパ音楽都市巡り イタリア番外編5 「シルミオーネ(ガルダ湖)」

2021年07月12日(月)9:30 AM

イタリア最大の湖ガルダ湖は、イタリア北部のヴェローナから約30㎞西へ行ったところに広がり、湖の真ん中にロンバルディア州とヴェネト州の州境があります。ガルダ湖の南岸から約4㎞ほぼ細長く突き出した半島の街がシルミオーネです。

 

ガルダ湖

 

 ガルダ湖は、紀元前の古代ローマ時代からテルメ(温泉)が湧き出る保養地として有名で、冬でも温暖で過ごしやすい景勝地です。現在、街には湖から温泉を引いた温泉プールがたくさんあります。

 

 街の入口にはヴェローナの領主スカラ家の城塞があり、そこから先がシルミオーネの旧市街となります。城塞を抜けて、しばらく行くと、マリア・カラスの別荘があります。今は別の人が住んでいて入れませんが、別荘の前の広場は、カラス広場と名付けられています。ヴェローナの稿でも触れましたが、カラスが最初に結婚したのはヴェローナの実業家メネギーニだったので、シルミオーネにも別荘があり、度々訪れていたのです。

 

街の入口 スカラ家の要塞

スカラ家要塞

マリア・カラスの別荘

 

 さらに進んでいくと、先端にはカトゥーロの洞窟という古代ローマ時代に栄えた遺跡がありますが、ここも温泉でした。ここからのほぼ360度に近い湖の眺望は絶景です。

 

ローマ遺跡のカトゥーロの洞窟

ローマ遺跡のカトゥーロの洞窟とガルダ湖

 

 

 南ドイツやオーストリアから鉄道、道路が真っ直ぐつながっているので、ドイツ人、オーストリア人の観光客が多く、街ではイタリア語と同じくらいドイツ語が聞こえてきます。

 

 夏の間、ここの高級ホテルに泊まって、夜になると正装して、ヴェローナの野外オペラに出かける、そんな贅沢な旅も最高です。

 

執筆:上月光



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