第37回 「パルマ」 その2 ヴェルディ巡礼番外
第37回 ヨーロッパ音楽都市巡り
「パルマ」 その2 ヴェルディ巡礼番外
パルマの第2回は、もちろん音楽関係です。
まずパルマのオペラハウスはレッジョ劇場です。1829年にベッリーニの「ザイーラ」でこけら落としされました。まだヴェルディが16歳でブッセートで音楽を勉強している時で、こんな近くで偉大な作曲家が生まれているとは誰も予想していなかったでしょう。

レッジョ劇場正面
現在レッジョ劇場は、毎年ヴェルディの誕生日(1813年10月10日)のある10月に約1か月間ヴェルディ・オペラ・フェスティヴァルと銘打って、ヴェルディの作品だけを上演しています。 典型的な馬蹄形の美しい劇場で、特にシャンデリアが有名です。

ヴェルディフェスティヴァル

レッジョ劇場客席

シャンデリア

オケピットと舞台
もう1人パルマで忘れてならないのは、20世紀の偉大な指揮者、アルトゥーロ・トスカニーニ(1867-1957)が生まれた町であることです。彼は、パルマ音楽院でチェロと作曲を学び、19歳の時、ブラジル公演旅行にチェリストとして参加しましたが、突然の代役で「アイーダ」の指揮者としてデビューを飾ります。翌1887年スカラ座の「オテロ」の初演の際、チェリストとして参加します。また、プッチーニ(1858-1924)とは9歳年下に当たりますが、親しい関係にあり、トゥーランドットの初演はトスカニーニが振りました。

トスカニーニの博物館と生家
それからもう1人、ヴァイオリンの名手で作曲家でもあったニコラ・パガニーニ(1782-1840)の墓があることでも知られています。パガニーニは生まれも死んだのもパルマではありませんが、その超絶技巧が悪魔的と言われ、どこにも遺体を安置できず、死後50年以上経って、ようやくパルマに眠ることが出来たのです。

パガニーニの墓
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