第24回ボローニャ その1 「ボローニャの街並み、ボローニャ大学、ボロネーゼ」
第24回ヨーロッパ音楽都市巡り
ボローニャ その1
「ボローニャの街並み、ボローニャ大学、ボロネーゼ」
広大なポー平野の最南端に位置するボローニャは、イタリア中北部エミリア=ロマーニャ州の州都です。「学問の街」「食の街」として広く知られています。
古くからエミリア街道の要衝の地として、ミラノ・ヴェネツィア・フィレンツェの中間に位置し、さまざまな文化が自由に入ってきた歴史を持っています。

ボローニャの街並み
現在の歴史地区の街並みは、14世紀の城壁に囲まれ、17~18世紀の館、宮殿が立ち並びます。ポー川流域のレンガを使用しているために、町全体が赤く、赤いボローニャとも呼ばれています。また、数多くのポルティコと呼ばれる柱廊が道沿いに並び、厳しい風土の中、市民の憩いの場となっています。街の中心はマッジョーレ広場です。高級スポーツカーのマセラッティはボローニャ発祥ですが、そのエンブレムは、マッジョーレ広場にあるネプチューンが持っているトライデントがモチーフです。写真ではちょうど上が切れてしまっていてすみません(笑)。街の守護聖人はペトロニウスですが、街のシンボルとなっているサン・ペトローニオ大聖堂もここにあります。

ポルティコ

マッジョーレ広場のネプチューンの噴水

サン・ペトローニオ大聖堂

サン・ペトローニオ大聖堂祭壇
斜塔といえば隣州トスカーナのピサの斜塔が有名(54m)ですが、ボローニャの斜塔はなんとツインになっており、高いほうが97m、低いほうでも48mもあります。ただ唯一惜しまれますのは、大きな広場に建つピサの斜塔と違い、市街地の中心に建っていること。つまり斜塔全体を見渡すことができない点です。それが可能であれば、観光客向けの絵葉書などでも数多く取り上げられ、ピサの斜塔と同じくらい有名になっていたかもしれません。

ボローニャの斜塔
ヨーロッパ最古の総合大学、ボローニャ大学が誕生したのは1088年で、その後は文教都市として発展していきました。13世紀には1万人を超える学生を擁し、多くの学者たちがこの町から巣立っていきました。ダンテ、ガリレオ、コペルニクスらもここで学びました。世界で初めて公開の解剖が起こなわれたのもここの大学で、その部屋が残っています。

ボローニャ大学内解剖室
無線通信を発明したグリエルモ・マルコーニもボローニャ生まれでボローニャ大学出身でノーベル物理学賞を受賞しました。ちなみにボローニャの空港は、グリエルモ・マルコーニ国際空港です。

マルコーニの生家
食の街としてまず有名なのは、パスタのミートソースとして有名なボロネーゼです。ボローニャ風という意味です。ラザニアやモルタデッラというボローニャ風のソーセージ、リングのようなパスタ、トルテッリーニも名物料理として有名です。
執筆:上月光
« モーツァルト追悼記念合唱団オンライン練習会の日程が決まりました。 | Zoomによるオンライン練習会にご参加の皆様へ »