第26回トリノその1 「王の街、機械産業、冬期オリンピック、サッカー」
第26回ヨーロッパ音楽都市巡り
トリノ その1
「王の街、機械産業、冬期オリンピック、サッカー」
トリノはイタリア北西部に位置し、フランスとスイスとの国境にあるピエモンテ州の州都です。サヴォイア王国の中世からの建物が数多く残り「王の街」とも呼ばれます。また1861年イタリア王国が統一された時の最初の首都がトリノでした。

市内の中心カステッロ広場と正面が王宮
北から西にかけてはアルプス山脈がそびえ、晴れた日には絶景が楽しめます。イタリア第4の大都市ですが、200年以上前からのしっかりとした都市計画のおかげで、市内は道幅の広い主要道路が碁盤目のように広がります。イタリア最長のポー川が街の中心を流れ、近代的な中にも市内の中心にバロック様式やルネッサンス様式の宮殿が建ち並び、広々とした広場、数多くの緑地など、整然として優雅な街です。

ポー川と街並み
自動車産業の町としても有名で、イタリア最大の自動車メーカーのフィアットやランチャ、フェラーリなどのデザイン会社ピニン・ファリナ社や航空産業の中心地などもトリノにあり、イタリア機械工業の中心地です。また、ピエモンテ州は、白ワインのアスティ、赤ワインのバローロ、バルバレスコなど、おいしいワインの産地で、白トリュフなども有名です。スローフードの中心地もピエモンテ州です。
2006年には冬季オリンピックが開かれ、女子フィギュアスケートで荒川静香が日本人女子初の金メダルを獲得。フリーの曲プッチーニの「トゥーランドット」のアリア“誰も寝てはならぬ”やイナバウアーなどで、日本中を感動の渦に包んでくれました。
サッカーの強豪チームで、現在セリアAを9連覇中のユヴェントスもトリノのチームです。もう1つのプロサッカーチーム、トリノFCは、1949年当時セリエA5連覇中の強豪チームで「グランデ・トリノ」(偉大なるトリノ)と呼ばれていました。しかし、リスボンから親善試合の帰りに天候不良のため、トリノの丘の上に建つスペルガ聖堂の外壁に激突、主力選手18名と監督等5名のスタッフ全員死亡するというイタリア史上最大の航空機事故に遭ってしまいました。スペルガの悲劇と言われています。ユヴェントス対トリノFCの決戦はトリノ・ダービーですが、地元ではトリノFCの方が人気があると言われています。

悲劇のあったスペルガ聖堂
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