第6回 ウィーン No.6 「その他のオーケストラ等」
ヨーロッパ音楽都市巡り
第6回 ウィーン No.6「その他のオーケストラ等」
ウィーンには、ウィーン・フィルの他にもたくさんの素晴らしい団体があります。
まず、ウィーン交響楽団。ウィーン第2のオーケストラとして、ウィーンの音楽シーンには欠かせない存在です、1900年指揮者のレーヴェによって設立、戦後カラヤンによって、一流オーケストラと引き上げられました。その後もサヴァリッシュらの後、ジュリーニ、プレートル、ブルゴス、フェドセーエフ、ルイージ、ジョルダンら多彩な国の指揮者のもと、イタリア音楽、フランス音楽、スペイン音楽、ロシア音楽等、レパートリーを広げていきました。今年からコロンビア人のオロスコ=エストラーダが就任します。夏のブレゲンツ音楽祭のレジデンツ・オーケストラとしても知られています。本拠地はウィーン・コンツェルトハウスですが、楽友協会でも頻繁に演奏しています。
ウィーン・コンツェルトハウス
ウィーン・コンツェルトハウス
ウィーン・コンツェルトハウス ステージ
ウィーン放送交響楽団は、オーストリア放送協会(ORF)のオーケストラです。レパートリーは広いですが、特に現代音楽やバレエ音楽、映画音楽等に定評があります。
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス。1953年にウィーン交響楽団のチェロ奏者だったアーノンクールを中心に作られた古楽器を専門とするオーケストラです。アーノンクールは、その後、バロック、古典派専門の素晴らしい指揮者となりました。オーケストラは、その後バロック音楽からハイドンやモーツァルトまでレパートリーを広げています。
トーンキュンストラー管弦楽団は、ウィーンとウィーンの周りを360度取り囲むニーダーエスターライヒ州の州都ザンクト・ペルテンを本拠地としています。1907年からの伝統を持ち、1913年にシェーンベルクの大曲「グレの歌」の初演でも知られています。2015年に佐渡裕が首席指揮者に就任し、契約を更新して今でも活躍しています。
グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団は、1986年にアバドによって創設された世界最高峰のユース・オーケストラです。超一流の指揮者やソリストとの共演を重ね、毎年ドレスデンを始め世界ツアーを行っています。
オーケストラ以外では、「天使の歌声」として世界的に有名なウィーン少年合唱団でしょう。1498年にハプスブルク家のマクシミリアン1世が王宮礼拝堂のために創設したオーケストラと聖歌隊のうち、聖歌隊がウィーン少年合唱団のルーツですので500年以上の歴史を誇ります。フランツとミヒャエルのハイドン兄弟、シューベルトら偉大なOBもいます。現在は、14歳までの100名の少年が25名ずつ4つの組に分かれ、1年のうち3か月は演奏旅行に出ています。4つの組は、モーツァルト、シューベルト、ハイドン、ブルックナーといずれも所縁のある作曲家の名前が付けられています。
ウィーン少年合唱団
ウィーン中央墓地:フランツ・シューベルト