第5回 ウィーン No.5「ウィーン・フィルと楽友協会」

第5回 ウィーン No.5「ウィーン・フィルと楽友協会」

2020年05月26日(火)10:01 午前

ヨーロッパ音楽都市巡り
第5回 ウィーン No.5 「ウィーン・フィルと楽友協会」


前回まではウィーンのオペラハウスを紹介しましたが、今週からはそれ以外の音楽シーンを。
まずは、世界的に有名なオーケストラ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団です。

 

ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 本拠地:ウィーン楽友協会

 

同オーケストラは、ウィーン国立歌劇場管弦楽団の団員のうち、3年の試用期間を経て、メンバーが構成されています。ウィーン国立歌劇場管弦楽団というのは、ウィーン国立歌劇場専属のオーケストラなので、いつもオペラハウスのオケピットに入っている人たちです。

 

ウィーン楽友協会:黄金のホール

 

歴史は古く、1842年ウィーン国立歌劇場の前身、宮廷歌劇場のオーケストラとして当時楽長だったオットー・ニコライが指揮をしたのが創設です。ニコライは、オペラ「ウィンザーの陽気な女房たち」でも知られる作曲家でした。その後もワーグナー、ブラームス、ブルックナー、マーラー、ヨハン・シュトラウス、リヒャルト・シュトラウス、ら偉大な作曲家と関わり、リヒター、ワルター、ワインガルトナー、フルトヴェングラー、クラウス、ベーム、カラヤンら偉大な指揮者が首席指揮者を務め、もはやヨーロッパの音楽史そのものといったオーケストラとなりました。

 

ウィーン楽友協会:黄金のホール

 

レパートリーは前述の時代を共に生きた作曲家の他に、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトなどで、彼らの作品は他のいかなるオーケストラの追従も許しません。他の特徴もいろいろありますが、ウィンナー・ホルンを始め、オーボエ、トランペット等の管楽器はすべてウィーンの伝統的な楽器、弦楽器はストラディバリウス等のクレモナ製の名器などではなく、コンサートマスターを除いて、すべてオーストリア製の楽器で統一し、100年以上変わらないウィーン・フィルの響きを出しています。新入団員は、メンバーの多くが教鞭を取っているウィーン国立音楽大学の卒業生で、約20年前までは女性メンバーはハープだけでしたが、社会の流れに逆らいきれず、少しずつ女性メンバーが増えています。

 

ウィーン楽友協会:黄金のホール天井

 

本拠地はウィーンの中心地にあるウィーン楽友協会で、現在の建物はちょうど150年前の1870年に竣工され、ウィーン国立歌劇場から徒歩5分の距離にあります。黄金のホールと呼ばれる大ホールの他、ブラームスホールという小ホール、室内楽専用ホールの他、地下には4つの多目的ホールを持っています。有名なニューイヤーコンサートは、1月1日の11時15分からこの楽友協会の黄金のホールで行われます。世界中46か国に同時中継されますが、日本はゴールデンタイムの19時15分なので、数多くの人達から親しまれています。

 

 

シーズンは9月1日から6月30日まで10か月に及び、オペラは毎日、コンサートも100日以上あるので、ほぼ毎日のようにオペラとコンサートのリハーサルが行われます。さらに、7月下旬から8月一杯までザルツブルク音楽祭のホストオーケストラとしてザルツブルクに滞在するので、お休みは7月上旬の2週間だけで、世界一忙しいオーケストラと言われています。

 

執筆:上月光



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